集患広告運用 全診療科

医療・クリニックのFDM(Forward Deployed Marketer)とは|FDEとの違い

公開 執筆 ととっぷ編集部 監修 内田聖也

医療・クリニックのFDE/FDMとは|集客の数字から実装まで担う外部チーム

この記事の結論

  • FDM(Forward Deployed Marketer)は、顧客の事業の中に入り、数字から打ち手を決めて自分で実装し、効果を測るまで受け持つマーケティングの担当です。もとになったFDE(Forward Deployed Engineer)は現場に入って実装するエンジニアで、医療ではAIやシステムを組み込むエンジニア型と、集客の流れを実装するマーケティング型(FDM)に分かれます
  • 医療・クリニックでは、制作・SEO・広告・採用と領域ごとに業者を頼むと費用が積み上がり、全体や院内の運用とのつながりも作りにくい一方、マーケ担当を採用するほどではない院が多く、全体をまとめて受け持つFDMの形が合いやすいと考えます
  • 頼む前には、閲覧権限の範囲、患者の個人情報を受け渡ししないこと、いまの支援会社との役割分担の3つを決めておくと、入ってもらってからの行き違いを減らせます
目次
  1. FDM(Forward Deployed Marketer)とは
  2. FDMと広告代理店・コンサル・院内のマーケ担当(インハウス)との違い
  3. クリニックのマーケティングを、院の中に入って実装まで任せる形が合う理由
  4. 診断で最初に確かめること
  5. 2〜4週間で分かること・分からないこと
  6. 頼む前に確かめたいこと
  7. クリニックの集客は、ととっぷにご相談ください

FDM(Forward Deployed Marketer)とは

FDM(Forward Deployed Marketer)は、顧客の事業の中に入り、数字から打ち手を決めて自分で実装し、効果を測るところまで受け持つマーケティングの担当です。医療・クリニックでは、院の検索・地図・広告・予約の数字を見て、集客の打ち手を院の中で実装する外部チームを指します。もとはIT業界の呼び名で、医療で使う会社はまだ多くありません。

なお、FDMは3Dプリンタの方式(熱溶解積層)や、Forward Deployed Managerの略として使われることもあります。この記事でいうFDMは、マーケティングを実装するForward Deployed Marketerです。

FDE(Forward Deployed Engineer)は、顧客の現場に入り込み、実際のデータを使って成果が出るまで実装するエンジニアを指します。データ分析の会社であるPalantirが2009年には社員の肩書きとして使っており、2024〜2025年にIT企業の求人が大きく増え、2026年には大手のAI・クラウド企業が専門の部門を相次いで発表しています(Wikipedia)。FDMは、このFDEの考え方をマーケティングに置き換えた呼び方で、事業の中に入って初期の仮説を立て、速く試して直す役割をこう呼ぶ会社もあります。

医療の分野でFDEと呼ばれる働き方には、AIや院内のシステムを組み込むエンジニア型と、検索・AI・地図・広告・予約という集客の流れを実装するマーケティング型(FDM)があります。株式会社ととっぷは、医療・クリニック専門のFDM(Forward Deployed Marketer)として、後者の形で院の集客を受け持っています。

数字を見る院の実データから見立てる
自ら実装する提案で終わらず手を動かす
前後を測る入れた打ち手を数字で確かめる

言葉の補足として、ととっぷの調べでは「FDE」の月間検索数は、2025年9月の1,600回から、2026年5〜8月は月4万回ほどになりました(Google広告のキーワードデータ・2026年10月13日取得)。「Forward Deployed Marketer」という言い方は、まだほとんど検索されていない呼び方です。

FDMと広告代理店・コンサル・院内のマーケ担当(インハウス)との違い

代理店・コンサル・院内のマーケ担当・FDMの違いは、どれが上かではなく、院が何を頼みたいかと、院の手間がどれだけかかるかにあります。FDMにも向かない院があります。

項目 広告代理店・制作会社 コンサルティング会社 院内のマーケ担当(インハウス) FDM(外部のマーケ担当)
頼むと進むこと 決まった施策を量と質で回す 方針と優先順位を決める 院の事情を知った人が日々の運用を回す サイト・検索・広告・地図・採用を通した見立てと実装
院の手間 少ない(確認が中心) 打ち合わせと院内での実行 採用・育成と、仕事の指示 権限の付与と、打ち手の可否の判断
向いている院 やることが決まっていて、手を増やしたい院 方針から決めたい院 仕事量と予算があり、長く育てられる院 数字はあるが、次の一手を決める人がいない院
向かない院 何から手をつけるか決まっていない院 実行する人が院内にいない院 広告・SEO・サイト・採用をひとりで見られる人が見つからない院 外部に権限を出したくない院、院内に担当がいる院

FDMへの頼み方は2通りあります。領域ごとの業者をまとめて任せる形と、いまの支援会社の作業はそのままに、院の数字を横断して見て足りないところを実装する役だけを頼む形です。どちらが合うかは、いまの費用のかかり方と院内の手間で決まります。

クリニックのマーケティングを、院の中に入って実装まで任せる形が合う理由

医療・クリニックでFDMの形が合いやすいのは、領域ごとに別々の業者を頼むと費用が積み上がり、業者どうしや院内の運用とのつながりも作りにくい一方で、マーケティング担当をひとり採用するほどの仕事量や予算はないという院が多いからです。

集客に関わる仕事は、ホームページは制作会社、検索はSEOの会社、広告は代理店、採用は求人媒体、と領域ごとに分かれがちです。それぞれの会社が自分の領域で良い仕事をしていても、院が払う費用は領域の数だけ重なり、各社の打ち手をつなげて見る人はいません。予約の受け方や受付の運用、カウンセリングの流れといった院内のオペレーションまで含めて調整するのは、結局のところ院長や事務長の仕事として残ります。

かといって、院内にマーケティングの担当者を採用するほどの仕事量や予算がある院は多くありません。採用しても、広告・SEO・サイト・採用までをひとりで見られる人は多くないと考えます。FDM(FDE)であれば、同じチームが集客の全体と院内の運用とのつなぎ目を受け持てるため、費用の面でも、効果の面でも、院の手間の面でも無駄が少なくなると考えます。

領域ごとに業者を分ける

  • 領域の数だけ費用と窓口が増える
  • 各社の数字が別々で、つなげて見る人がいない
  • 院内の運用との調整は院長・事務長に残る
FDMにまとめて任せる

  • 窓口が1つで、費用もまとめて考えられる
  • 検索から予約・来院までを同じチームが通して見る
  • 院内の運用に合わせて打ち手を実装する
想定例(実際の院の数字ではありません):都内の美容皮膚科

ホームページの保守は制作会社、検索広告は代理店、SEOの記事は別の会社、採用は求人媒体に頼んでいる院を想定します。各社のレポートはそれぞれ届きますが、予約が増えない理由を誰も説明できず、院長が毎月それぞれの会社と打ち合わせをしている状態です。FDMに入ってもらうと、最初の2〜4週間で予約完了が計測されていないことと、広告から来た患者の多くが料金ページで離れていることが分かり、料金ページから予約への導線を直すところから始めます。窓口が1つになり、院長の打ち合わせは月1回にまとまります。

この想定例は、実際の院の数字ではなく、よくある形をもとにしたものです。実際の支援の結果は、院名を伏せたうえで順次追記します。

計測には限界もあります。アクセス解析で追えるのは予約ボタンまでで、電話の予約や当日の来院・成約は院の台帳にしかありません。外部のチームが数字をつなげられるのは、院から施術別・来院経路別の月ごとの件数をいただける範囲までです。

医療ならではの決まりもあります。院のホームページや広告の表現は、医療法の広告規制と医療広告ガイドライン(厚生労働省)に沿う必要があります。医療の決まりを知ったうえで、院の数字だけを使って打ち手を決められることが、医療のFDMには求められると考えます。

診断で最初に確かめること

FDMが院の数字を開いたとき、最初に確かめるのは、そもそも数字が正しく取れているかです。打ち手を考える前に、次の点を順に見ます。

  1. 予約完了が数えられているか予約フォームの送信や外部の予約システムへの移動が、アクセス解析で数えられているかを確かめます。
  2. 電話の予約が抜けていないか電話で予約する患者が多い院では、Webの数字だけで判断すると見誤るため、月ごとの件数をいただきます。
  3. 院名での検索と、それ以外を分けて見ているか院名で検索して来た患者は、広告がなくても来ていた可能性があります。院名とそれ以外を分けて見ます。
  4. 施術ページから予約まで進めるか患者が最初に着く施術ページに、予約や相談への道筋があるかを見ます。
  5. Googleマップの情報が最新か診療時間・休診日・診療内容が、最新の情報に更新されているかを確かめます。

院の種類で、見るところが変わります

院の種類 主に見るところ
美容皮膚科 再来の割合と、ポータルサイト経由の予約の割合
美容外科 相談予約から成約までの流れと、検討にかかる期間
保険診療の院 症状から探す患者向けのページ、Googleマップ、電話
開業前後の院 データがまだ少ないため、院名で探す患者の受け皿と開院の周知

2〜4週間で分かること・分からないこと

ととっぷがFDMとして入る場合、最初の2〜4週間で、見立て、1つの打ち手の実装、前後の比較を一度回します。院に常駐するのではなく、閲覧権限をいただいてオンラインで進め、院長・事務長にお時間をいただくのは面談・報告会・振り返りの3回です。入れる打ち手は、医療広告ガイドラインに照らして確認してから入れます。

こうした進め方が取れるようになった背景には、データの集計や分析にかかる時間がAIの普及で大きく減ったことがあります。ととっぷも、数字の集計や社内のデータの整理にAIを使っています。

2〜4週間で分かること

  • 数字が正しく取れているかどうか
  • 予約に近い検索語とページ、離れているページ
  • 小さな変更1つの、予約ボタンまでの動き
2〜4週間では分からないこと

  • 季節の影響を除いた比較
  • 相談から成約まで時間がかかる施術の効果
  • サイト全体を作り直した場合の効果
前後の比較は目安です

数週間の前後比較は、季節・広告の変更・休診日の違いで揺れます。同じ期間に他の変更を重ねないこと、前年の同じ月とも並べることで、読み違いを減らします。何の数字で効果を見るかは、打ち手を入れる前に決めておきます。

頼む前に確かめたいこと

FDMに入ってもらう前には、権限の範囲、個人情報の扱い、いまの支援会社との役割分担の3つを決めておくと、行き違いを減らせます。

権限は、アクセス解析とサーチコンソールの閲覧から始めるのが一般的です。広告を出している院は広告の管理画面の閲覧、地図の数字を見るならGoogleビジネスプロフィールの権限も加えます。ホームページの編集権限は、打ち手を実装する段階で必要な範囲だけ渡せば足ります。始める前に秘密保持の取り交わしをし、診断が終わったら権限は外して構いません。

集客の見立てに、患者の氏名や連絡先、診療の内容は必要ありません。外部のチームとは、施術別・来院経路別の件数の集計だけを共有する形で進めてください。

いまお付き合いのある広告代理店や制作会社がある場合は、どこまでをそのままお願いし、どこからを新しいチームが受け持つかを最初に決めておきます。評価のために入るのではなく、院の数字をつなげて見るために入る、という目的を共有しておくと進めやすくなります。

クリニックの集客は、ととっぷにご相談ください

ここまでの確認は、院内でも少しずつ試せます。アクセス解析とサーチコンソールを開き、予約完了が数えられているか、院名とそれ以外の検索を分けて見られるかから始めてみてください。

ただ、検索・AI検索・広告・地図・予約の数字をつなげて見るには、それなりの手間と時間がかかります。打ち手の表現が医療広告ガイドラインに沿っているかの確認も必要です。手が回らない、難しそうだと感じたら、相談だけでもどうぞ。

ととっぷは2011年の創業から、美容医療を中心に、医療・クリニックに特化して、保険診療を含む100院以上のクリニックの開業準備・集患・採用をお手伝いしてきました。患者向けの美容医療相談室も運営しており、寄せられた相談は47,000件を超えています。いまは医療・クリニック専門のFDM(Forward Deployed Marketer)として、医療専門のFDMによる、無料の集客診断(最初の2〜4週間)をお受けしています。診断のあとは、院内で進める、一部だけ依頼する、まとめて任せる、の3つを並べてご判断いただき、院内で進める場合も診断の資料はそのままお使いいただけます。

院内でそのまま使える

FDMに頼む前の確認チェックリスト

チェックして確認できます。印刷してスタッフと共有することもできます。

印刷用を開く このチェックリストで相談する

よくある質問

FDMとFDEは何が違いますか?

FDE(Forward Deployed Engineer)は、現場に入ってAIやシステムを実装するエンジニアです。FDM(Forward Deployed Marketer)は、同じ入り方で集客・マーケティングの打ち手を実装する担当です。医療では、FDEはAIや院内システムの導入を、FDMは検索・地図・広告・予約の改善を受け持ちます。

医療・クリニックに強いFDMの会社はありますか?

FDMはまだ新しい呼び名です。ととっぷは医療・クリニック専門のFDMとして、2011年の創業から100院以上のクリニックの開業準備・集患・採用をお手伝いしてきました。最初の2〜4週間の集客診断は無料です。

FDMに頼むと、いまの広告代理店やホームページ制作会社は替えないといけませんか?

替える必要はありません。FDMは院の数字を横断して見る役割なので、いまの支援会社の作業はそのままに、見立てと小さな実装の一部を受け持つ形も取れます。役割の分け方は最初に決めておくのがよいと考えます。

FDMに任せると、費用はどう決まりますか?

最初の2〜4週間の集客診断は無料です。その後は、任せる領域と実装の量で月額をお見積もりします。いま領域ごとに業者へ払っている費用と並べて比べられるよう、内訳を分けてお出しします。

院に常駐してもらう必要がありますか?

常駐は必要ありません。ととっぷの場合は、閲覧権限をいただいてオンラインで進め、院長・事務長にお時間をいただくのは面談・報告会・振り返りの3回です。

保険診療のクリニックでも対象になりますか?

対象になります。広告をあまり使わない院でも、Googleマップの情報、症状から調べる患者向けのページ、予約の受け方、採用ページなど、数字で見直せるところは多くあります。

制作会社が管理しているサイトでも、打ち手を入れられますか?

入れられます。編集権限をいただいて弊社が直接入れる方法と、変更内容をまとめて制作会社さまにお願いする方法のどちらかを、最初に院と決めます。

広告代理店や支援会社の立場で、クライアントの院について相談できますか?

相談できます。クライアントのクリニックの数字を一緒に見て、見立てと実装を分担する形を取れます。報告の場にも代理店さまに同席いただけます。

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